冬が終わっても春が来ても 君は、
その日から俺は存在してもいない「ナツミ」の相談を続けているわけだけど、
これはハルちゃんの親友のアドバイスだ。

ハルちゃんは案外「嫉妬しぃ」らしい。

そうすることによって、俺のことを意識するし、
頃合いを見て、全部嘘だよ、本当は嫉妬させたかっただけなんだって、一気に押しなさない、というのが親友ちゃんの教え…

だったんだけど、ハルちゃんが嫉妬している様子はちっともない。

それどころか俺を「うじうじした男だ」って思っている気配すらある。
 
これって完全に逆効果じゃん!
なんかナツミとの恋愛を応援してる素振りすらあるし…。

こんなしょーもないことバレたら絶対引かれるって。
キモいって…。

たった一言。
好きですって言えばいいだけなのに、
今はその一言が世界で一番難しい。

世界で一番、ハルちゃんのことが好きだから。

早く俺だけの為に笑う君が見たいのに。
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