冬が終わっても春が来ても 君は、
「俺さぁ、やっぱ諦めたほうがいいのかな?」
「なんで?」
「だって俺のことちょっとでもいいなって思ってくれてるならその…女の子だって二人で行きたいって思うんじゃないかな」
「照れてるんじゃない?」
そうかもね、って言えばよかった。
ナツミと同性の私が言ってるんだもん。
フユくんだって、やっぱりそうかってきっと思うはず。
でも言えなかった。
自分の為にフユくんを傷つけても、ちっとも嬉しくなんかない。
「照れてる?」
「だって初デートが海ってさすがに雰囲気ありすぎっていうか。露出だってするし」
「うわ!」
急にフユくんがパイプ椅子をガタッと鳴らして立ち上がるからびっくりしてフユくんを見上げた。
「なんで?」
「だって俺のことちょっとでもいいなって思ってくれてるならその…女の子だって二人で行きたいって思うんじゃないかな」
「照れてるんじゃない?」
そうかもね、って言えばよかった。
ナツミと同性の私が言ってるんだもん。
フユくんだって、やっぱりそうかってきっと思うはず。
でも言えなかった。
自分の為にフユくんを傷つけても、ちっとも嬉しくなんかない。
「照れてる?」
「だって初デートが海ってさすがに雰囲気ありすぎっていうか。露出だってするし」
「うわ!」
急にフユくんがパイプ椅子をガタッと鳴らして立ち上がるからびっくりしてフユくんを見上げた。