ピュアなお姫さま

すると桃花ちゃんは
頬をふくらまして

「悟瑠お兄ちゃんのうそつき…」

とスネたように言ってきた…

『ウソじゃないよ?』

俺が苦笑い気味にそう言うと

「うそ…悟瑠お兄ちゃんのほっぺた赤くなってるもん。あと…悟瑠お兄ちゃん…涙目になってるもん。」

と頬をふくらましたまんま言ってきた…

えっ!?涙目?

ほっぺた赤くなってんのか!?

俺は驚きながら

『えっ!?うそ?』

そう言った…

「ウソじゃないよ…悟瑠お兄ちゃん涙目でほっぺた赤くなってる…」

そう言うと桃花ちゃんはスカートのポケットから

小さな鏡を取り出して俺に渡した…

キーホルダーみたいな手のひらサイズのキャラクターものの鏡…

『うっわ…マジだ!最悪だな…』

渡された小さい鏡で自分の顔をみた俺は

素直な本音を漏らした…

桃花ちゃんの言うとおり

坂元にビンタされた右頬は赤くなっていて

目も赤く涙目になっていた…

< 193 / 226 >

この作品をシェア

pagetop