ピュアなお姫さま
すると桃花ちゃんは
頬をふくらまして
「悟瑠お兄ちゃんのうそつき…」
とスネたように言ってきた…
『ウソじゃないよ?』
俺が苦笑い気味にそう言うと
「うそ…悟瑠お兄ちゃんのほっぺた赤くなってるもん。あと…悟瑠お兄ちゃん…涙目になってるもん。」
と頬をふくらましたまんま言ってきた…
えっ!?涙目?
ほっぺた赤くなってんのか!?
俺は驚きながら
『えっ!?うそ?』
そう言った…
「ウソじゃないよ…悟瑠お兄ちゃん涙目でほっぺた赤くなってる…」
そう言うと桃花ちゃんはスカートのポケットから
小さな鏡を取り出して俺に渡した…
キーホルダーみたいな手のひらサイズのキャラクターものの鏡…
『うっわ…マジだ!最悪だな…』
渡された小さい鏡で自分の顔をみた俺は
素直な本音を漏らした…
桃花ちゃんの言うとおり
坂元にビンタされた右頬は赤くなっていて
目も赤く涙目になっていた…