ピュアなお姫さま

そんなことを呟いていると

桃花ちゃんのお母さんがバタバタと慌ただしく

俺と桃花ちゃんのとこまで来て

「はい!!コレ使って?」

そう言って氷がビッシリ詰まったビニール袋を俺に渡してくれた…

『どうも…すみません。お騒がせして…』

受け取った氷を右頬に当てながら言う俺…

冷たい氷に敏感に反応する頬…

俺は右頬に感じる冷たさと痛さに顔を歪める…

「いいえ…いいのよ。大体見てたから状況は分かるけど…」

気まずそうに言う桃花ちゃんのお母さん…

その後ろにはずっと無言で俺を見つめ続けてる和樹が居る…

そして急に口を開いた…

「坂元には気をつけた方が良いぞ?」

いつになく真剣な表情の和樹…

そんな和樹に戸惑いながらも

『なんでだよ…?』

そう聞いた…

「アイツ…結構危ない気がする…」

『危ないって?』

そう聞き返した俺に

「アイツの兄ちゃん…薬ヤッテるって噂…知ってるか?」

と青ざめた顔で言ってきた…

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