ピュアなお姫さま

『まぁ…気をつけるよ…』

俺はポツリとそれだけ言った…

桃花ちゃんのお母さんも心配そうに俺を見つめて

「何かあってからじゃ遅いのよ…気をつけてね?」

と言ってくれた…

俺は大きく頷いた…

桃花ちゃんは何がなんだか分からない様子で

俺に視線を送ってた…

そして小さな口を開いた…

「さっきのオバサン…悟瑠お兄ちゃんの何なの?」

オバサンか…

俺は思わず吹き出してしまった…

『プッ…アハハハ…オバサンかぁ~?』

「だってあたしよりはオバサンだもん!!」

ケロッと言った桃花ちゃん…

まぁ…確かにそうかもな…

10個も歳が離れてんだから…

『じゃあ桃花ちゃんから見た俺はオジサンか?』

俺はからかい半分でワザと頬を膨らましてスネたように言った…

すると桃花ちゃんは焦ったように

「ちっちがうもん!悟瑠お兄ちゃんはオジサンなんかじゃないもん!!」

と言っていた…

焦ったように言う姿が可愛くて

俺はどうしようもないくらい顔が緩んでしまう…
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