ピュアなお姫さま
「悟瑠お兄ちゃん…」
『ん?』
「あのオバサンとまた付き合うの?」
心配そうに聞いてくる桃花ちゃん…
俺は首を横に振って“否定”を示した…
そして俺は桃花ちゃんの瞳を見つめながら
『坂元とはもう付き合わない…たとえどんなことをされようとも…どんなに言い寄られても…』
ためらわずにハッキリそう言った…
「でも…悟瑠お兄ちゃん…あのオバサンのこと好きだったんでしょ?」
『そんなに好きじゃなかったかもな…確かにフラレた時は落ち込んだけどな…でもそれは坂元が俺をフッた時に言った言葉で落ち込んだんだと思う…』
そう…
坂元の発言にショックを受けたんだ…
あのときの俺は…
『桃花ちゃんがさっき俺に聞いたことまだ答えてなかったよな?なんで坂元が彼女だったのか…』
俺がそう聞くと桃花ちゃんはしっかりと頷いてくれた…
『坂元がコクってきたからなんだよ…俺…自分じゃ今まで気づかなかったけど“来るもの拒まず去るもの追わず”だったんだよ…和樹に言われて気づいたんだけどな…』
そう言って和樹の方をチラリと見るとひとりでに頷いていた…
そんな和樹に苦笑しながらも
『だから…好きじゃなかったけど坂元と付き合うことになった…たったの1週間だったけどな…』
そう続けて言った…