ピュアなお姫さま

「ヘン…じゃないの?」

大きな瞳を涙で

濡らして聞いてきた…。

ヘン?

『何がヘンなの?』

俺がそう聞くと

握り拳を作っていた

小さな手を

そっと開いて

自分を震える指先で

指差して

「わたしのこと…。」

と言った…。

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