皆の推しメン(ズ)を私も好きになりました

近付いて見てしまった呆然としているイケメン二人組。

やっぱり凄いイケメンしてやがる!!
そして年上のお兄さんもさっきのナルシスト発言通り良い顔してやがる!!

言われた言葉が現実と思えないのか、イケメン二人組がブリーズしている間にそそくさと立ち去ろうとしたら、腕にギュッと圧がかかる感覚。



「やっぱり彼女になって!」



黒川君が先に意識が戻ってきたけど、やっぱり発する言葉が口は悪いが頭がおかしいとしか考えられないし、何より腕を掴んでいる力がなかなかの本気加減で更に引く。


「本当にあの…マジで嫌です。」
「なんで!?何処が!?イケメン過ぎる!?」
「いやあの…その…それが…。」
「イケメンだよ!?俺!嫌!?」
「いやだから…その…」
「その…??」




「何かその言動が全て引く!悪いけど黒川君ちょっと気持ち悪いっ!」


腕を掴んでいる手が緩くなり、またしてもフリーズしている黒川君に付き合い切れず、脱げたサンダルを急いで履いて本気で走って逃げた。

家を探されても困るので最初の目的だったコンビニに入ると、並んでいる雑誌コーナーの何冊もの表紙に

色々な表情をしてお洒落な服を着ているものから、ドアップなものまで彼の姿が沢山いた。




本当に芸能人の人と知って益々頭が混乱してしまう。

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