皆の推しメン(ズ)を私も好きになりました

「ねぇ…昨日も言ったけど。俺の…


は!?
まさか…え…待て


「え?ちょっと瑠色?」
「昨日ってコイツと何かあったのか?」


そうだ、ギャラリー騒げ。
そしてさっさとチャイムが鳴って欲しい。
ていうか、黒川君私の方を向いている身体をいい加減前に向けて欲しい。
その切れ長の二重の眼力強めの視線が痛すぎて、大した暑くもない教室なのに汗が吹き出そうになる。


「かの…」
キーンコーンカーン


ナイスチャイム!!!!


「はい、席座る~。」


ナイス担任!!
ていうか予鈴なのにもう来たんだけど!!
本鈴何処行った!?


「先生~早くな~い?」
「ん?俺の腕時計では…あ、本当だ。時計ちょっと狂って早く来ちゃったな。なんでチャイム鳴ってんだろって思ったけど。」

クラスの誰かが予鈴が鳴った数秒後に来た担任に突っ込みを入れている。
流石に担任が来たお陰で、A子もB男も何処か不満顔ながらも仕方なさそうに自分の席に戻る。


「あと2~3分あるからトイレとか行きたい奴はダッシュで行ってこいよ~。」


出席簿を持ちながら話す担任の言葉に席を立つ生徒は居なく、時間の許す限り誰かと話したり携帯を触ったりしている…が…。

私の横の席のイケメンは…。




じぃぃぃぃぃぃぃぃ。

凝視!!
私の姿を見てもまばたき1つしてねぇ!!!
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