皆の推しメン(ズ)を私も好きになりました
第一章
眩しい程のイケメン
「ねぇ~ヤバくない!?」
「同じクラスとかさ~ヤバい!」
「もう隠し撮りしたら売れちゃうレベルかも!」
何やらあちらこちらの女子達がもはや隠す気もないヒソヒソ声に、話す内容がわからなくても何がだろ?と興味を示す。
それどころか、男子達ですら
「友達になれたら自慢じゃね!?」
「携帯番号とか!?教えてくれんかな~。」
「あの女優と噂らしいぜ?」
待って待って。
入学初日から何故か皆、似たような話題で盛り上がっているんだけど何故私はその話題を知らないのか。
あれ?
私の知らない間に連絡網とか出来てた?
それとも入学のしおりに書いてた?
恐ろしく不安になり、机の中に手を入れてひんやりと冷たい感触と同時にプリントのような物が入っていない事を確認し、家にそんなお知らせの紙が届いていたのかと帰ったらダッシュで探してみよう…と、思っていたら
キャーーー!!!
さっきまで話していた女子達が黄色を通り越してもはや絶叫に近い声が教室内で響き渡った。
あまりの甲高い皆の騒ぎ方に思わず、むけられた声の先に目線を追う。