皆の推しメン(ズ)を私も好きになりました

「本気でいいの？」
「俺と同じ機種な。じゃないと使い方教えてあげれないから。」
「本当に？いいの？」
「いいって！あれか？お礼考えるなら俺と会う時間帯をまず作れ。それが一番のお返しだ。」


どうやら私は携帯を持てるらしい。


「お前、俺の彼女役よりスマホを持つ方がウキウキしてねーか？」
「え？彼女？」
「そこ忘れるなよ！！」


携帯を持てるワクワク感が強すぎて、何故携帯を持てるようになったのかの理由をすっかり忘れてしまう。
というか、流れでもう彼女役を引き受けた様になってしまっているが。



「彼女って…何するの？」
「ん～何するの…かぁ。」


私よりも恋愛経験が豊富そうな黒川君に私は一体何をするべきか、教えて貰おうとするが、黒川君がまさかのカミングアウト。


「あ、俺、付き合ったことないわ。」

「は！？」