余命1年半。かりそめ花嫁はじめます~初恋の天才外科医に救われて世界一の愛され妻になるまで~
天乃はおもむろに身体を離し、泣き腫らした目で俺を見つめる。
「こうしてることも、忘れちゃうかもしれないのに? こんな私で、本当に嫌じゃないの?」
「心配性だな」
クスッと笑い、指輪をつまみ上げて彼女の左手を取る。父には勝手に挨拶するなんて言ったが、ちゃんとプロポーズの返事をもらっていないことを思い出した。
薬指にぶかぶかの指輪を通す。今だけでも、俺のものだという証をつけてほしい。
「もし天乃が忘れても、何度でも話すし毎日プロポーズする。毎日、愛してるって伝える」
俺の目に映る、愛しい顔がくしゃっと歪む。
「なにも心配はいらない。だから、俺と結婚して」
真剣な想いを伝えると、彼女の瞳から宝石のような雫がいくつもこぼれた。子供みたいに泣きながら、こくりと頷く。
「……うん、ありがとう。夏くんの、お嫁さんになる」
やっと承諾してくれた彼女の口角が上がって、俺にも笑みが生まれた。
唇を寄せ、涙味のキスをする。病気であってもなくても、一生そばにいたい気持ちは変わらないのだと、これからも伝え続けていこう。
「こうしてることも、忘れちゃうかもしれないのに? こんな私で、本当に嫌じゃないの?」
「心配性だな」
クスッと笑い、指輪をつまみ上げて彼女の左手を取る。父には勝手に挨拶するなんて言ったが、ちゃんとプロポーズの返事をもらっていないことを思い出した。
薬指にぶかぶかの指輪を通す。今だけでも、俺のものだという証をつけてほしい。
「もし天乃が忘れても、何度でも話すし毎日プロポーズする。毎日、愛してるって伝える」
俺の目に映る、愛しい顔がくしゃっと歪む。
「なにも心配はいらない。だから、俺と結婚して」
真剣な想いを伝えると、彼女の瞳から宝石のような雫がいくつもこぼれた。子供みたいに泣きながら、こくりと頷く。
「……うん、ありがとう。夏くんの、お嫁さんになる」
やっと承諾してくれた彼女の口角が上がって、俺にも笑みが生まれた。
唇を寄せ、涙味のキスをする。病気であってもなくても、一生そばにいたい気持ちは変わらないのだと、これからも伝え続けていこう。