余命1年半。かりそめ花嫁はじめます~初恋の天才外科医に救われて世界一の愛され妻になるまで~
ああ、だから夏くんが大変なことになるって教えてくれたんだ……。
そう思い出した瞬間、あの日話した内容も蘇ってきてはっとした。倒れる直前の記憶は曖昧だけれど、確か院長に呼び出されたとか言っていたはず。
「あの、夏くんはどうなったんですか? 昇進に関わってくるっていう話は」
急に焦りが募り、身を乗り出して問いかけた。りほさんは目をしばたたかせた後、ふっと口元を緩める。
「ああ、大丈夫ですよ。芹澤先生が潔く真実を打ち明けたこともあって、お咎めなしになりました。実は清華さんに話した時には、すでに話はついていたんです」
「そうだったの!? じゃあ、りほさんはあえて私を焚きつけようと……?」
「はい。結局入院になっちゃったので、意味なかった気もしますけどね」
ざっくばらんに言った彼女は、表情をほころばせて「それに」と続ける。
「もし周囲に嘘がバレてしまったとしても、ふたりを見れば皆納得しますよ。これで両想いじゃなかったらおかしいくらい、愛が溢れてるのがわかりますから」
穏やかに言われ、気恥ずかしさを抱きつつも嬉しくなった。
そう思い出した瞬間、あの日話した内容も蘇ってきてはっとした。倒れる直前の記憶は曖昧だけれど、確か院長に呼び出されたとか言っていたはず。
「あの、夏くんはどうなったんですか? 昇進に関わってくるっていう話は」
急に焦りが募り、身を乗り出して問いかけた。りほさんは目をしばたたかせた後、ふっと口元を緩める。
「ああ、大丈夫ですよ。芹澤先生が潔く真実を打ち明けたこともあって、お咎めなしになりました。実は清華さんに話した時には、すでに話はついていたんです」
「そうだったの!? じゃあ、りほさんはあえて私を焚きつけようと……?」
「はい。結局入院になっちゃったので、意味なかった気もしますけどね」
ざっくばらんに言った彼女は、表情をほころばせて「それに」と続ける。
「もし周囲に嘘がバレてしまったとしても、ふたりを見れば皆納得しますよ。これで両想いじゃなかったらおかしいくらい、愛が溢れてるのがわかりますから」
穏やかに言われ、気恥ずかしさを抱きつつも嬉しくなった。