余命1年半。かりそめ花嫁はじめます~初恋の天才外科医に救われて世界一の愛され妻になるまで~
一度じっくり辺りを見回してみて、以前は床やらソファやらに出しっぱなしになっていた服や本がなくなっているのに気づく。
「ん? 部屋、ちょっとすっきりした?」
「ああ、今まで片づけてた」
「えぇっ!?」
「そんなに驚かなくても」
部屋のことにも無頓着な夏くんが片づけを!?と、勢いよく彼のほうを振り向くと、〝失礼だな〟とでも言いたげに眉をぴくりと動かした。そして、今までの自分を棚に上げていけしゃあしゃあと言う。
「人を呼ぶ時は綺麗にするのが礼儀ってものだろ」
「よく言えたね、そのセリフ」
「あと、家事能力なさすぎて、これ以上天乃に幻滅されたくないから」
呆れて口を引きつらせていたものの、意外な言葉が続けられて私はキョトンとする。
もしかして、私が『先生のお嫁さんになったら大変ですよ』と言ったのを気にしている? だとしたらなんだか可愛いなと、ぷっと噴き出してしまった。
「夏くんの生態はもう十分わかってるんだから、今さら幻滅なんてしないよ」
「それもそうか……」
ちょっぴりシュンとする彼にもクスクス笑い、嫌いになんてなるはずがないのだと伝える。
「ん? 部屋、ちょっとすっきりした?」
「ああ、今まで片づけてた」
「えぇっ!?」
「そんなに驚かなくても」
部屋のことにも無頓着な夏くんが片づけを!?と、勢いよく彼のほうを振り向くと、〝失礼だな〟とでも言いたげに眉をぴくりと動かした。そして、今までの自分を棚に上げていけしゃあしゃあと言う。
「人を呼ぶ時は綺麗にするのが礼儀ってものだろ」
「よく言えたね、そのセリフ」
「あと、家事能力なさすぎて、これ以上天乃に幻滅されたくないから」
呆れて口を引きつらせていたものの、意外な言葉が続けられて私はキョトンとする。
もしかして、私が『先生のお嫁さんになったら大変ですよ』と言ったのを気にしている? だとしたらなんだか可愛いなと、ぷっと噴き出してしまった。
「夏くんの生態はもう十分わかってるんだから、今さら幻滅なんてしないよ」
「それもそうか……」
ちょっぴりシュンとする彼にもクスクス笑い、嫌いになんてなるはずがないのだと伝える。