余命1年半。かりそめ花嫁はじめます~初恋の天才外科医に救われて世界一の愛され妻になるまで~
「でも先生、さっき急に落ち込んでましたよね。手術ではないにしても、なにかあったんじゃないですか?」
「プライベートとなると……婚約者さんとか?」
三浦さんにピンポイントで指摘され、ぴくりと反応する。
噂というのは驚くほど広まるのが早く、あっという間に脳外科の仲間たちの耳にも入っていた。結婚話が出ると決まって『好きな子がいるから』と断っていたのも皆知っていたので、『ついに結ばれましたか!』と祝福してくれる人が多い。このふたりも同じく。
好きな子がいるという断り文句は、適当に使っていたわけではない。本当に、俺にはずっと想っている人がいるから。当の本人には内緒にしているが。
その断り文句を唯一本気にしていなかったのが、院長の娘のりほさんだ。絶対に自分にもチャンスはあると信じてなかなか諦めてくれず、他の理由を探していたところに、まさかの助っ人が現れた。
好きな子が結婚を阻止しようとしてきたとなれば、この機を逃すわけにはいかないだろう。
そうして始まった彼女との関係を思い返して曖昧に唸っていると、三浦さんは確信したらしくわずかに口角を上げる。
「プライベートとなると……婚約者さんとか?」
三浦さんにピンポイントで指摘され、ぴくりと反応する。
噂というのは驚くほど広まるのが早く、あっという間に脳外科の仲間たちの耳にも入っていた。結婚話が出ると決まって『好きな子がいるから』と断っていたのも皆知っていたので、『ついに結ばれましたか!』と祝福してくれる人が多い。このふたりも同じく。
好きな子がいるという断り文句は、適当に使っていたわけではない。本当に、俺にはずっと想っている人がいるから。当の本人には内緒にしているが。
その断り文句を唯一本気にしていなかったのが、院長の娘のりほさんだ。絶対に自分にもチャンスはあると信じてなかなか諦めてくれず、他の理由を探していたところに、まさかの助っ人が現れた。
好きな子が結婚を阻止しようとしてきたとなれば、この機を逃すわけにはいかないだろう。
そうして始まった彼女との関係を思い返して曖昧に唸っていると、三浦さんは確信したらしくわずかに口角を上げる。