スカイ・ネイル
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「なあ、ちょっと聞きたいんだけど」
歩きながら俺はちらりとレイの方を見る。
視線に気が付いたのか、出会った時のような威圧感はもうそこにはなかったが横目で睨み返された。
彼に愛想というものはないらしい。
「ブラン・・・なんちゃらっていうのはなんなんだ?モニアに関係あるのか?」
「・・・はぁ」
え、今溜め息ついたか?
そんなことも知らないのかって呆れたような感じだな。
すると半透明の姿のモニアが目の前に現れた。
「うおっ、なんだ?!」
突然のことにケンは咄嗟に身構えたが、初めてレイに会った時に彼女がルチルのそばにいたのを思い出し冷静になる。
『ブラン・ルミエールは神器の名よ』
「神器の?」