スカイ・ネイル
「安心してください。あなた方に危険が及ぶ場合はこの身に変えてもお二人をお守りいたしますので」
「こ、この身に変えても?」
その言葉の意味がまだ理解できないようでルチルはキョトンとしている。
感情がないように見えるが相手の思っていることを察したり、主人に忠実なところを見ると、レクアさんの言っていたとおり心は持ち合わせているようだ。
「誰かを守れるくらいの、強さ・・・」
ギルじいさんに渡された長剣に目を落とす。
ギルじいさんも、昔はこういうのを扱って戦っていたのだろうか。
さっきまで頭上にあったはずの太陽がやがて西へと沈んでいく。