スカイ・ネイル








あれから俺達は足を止めることなくただひたすらに歩き続けた。


そしてフランという人の国へ辿り着いたのは辺りが少し明るくなりかけていた頃。

体力の限界はとうに超え、足の感覚はないし話す気力すらも残っていない。


ただ目の前には、大きく聳え立つ城。



その城を背景にカナルバがくるりとこちらに振り返ると、また変わらぬ表情で。

「お疲れ様です。無事到着いたしました。それではレクア様の元へ戻ります」

それだけ言い残し彼女は光と共に消えてしまった。




うそ、だろ。

やっぱりこいつに心なんてないんじゃないのか?




そんなことを頭のどこかで考えながら。

俺の意識はそこで途切れた。




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