どちらとの恋を選びますか?【前編】~元彼vs同期の秘めたる愛の行方
【回想~陽先輩との恋の始まりと終わり】
大学2年の梅雨に入る頃…
バイト先で、同じ大学の陽先輩と知り合った。
仕事はそつなくこなすけど、あまり人と話さない陽先輩。
唯一、同じ大学の共通の話が出来た私とは、よく一緒に帰りながら話をした。
黒縁眼鏡を掛けたその奥の瞳は、とても優しくて…
私は、陽先輩が好きになった。
ある日、1つ年上の女性スタッフに、
「冬月さんと仲が良いみたいね」
と、問い詰められた事があった。
「同じ大学なので、気に掛けてもらってるだけです」
その言葉が気に入らなかったのか、誰もいないところで、意地悪を言われるようになった。
それがしばらく続いて、バイトを辞めるか迷っていた時、
「最近、元気ないね」
帰り道、陽先輩が心配して声を掛けてくれたけど、正直に言えなかった。
「バイト、辞めようかと思ってて」
「何となくだけど…意地悪されてるよね?」
陽先輩の事で…なんて言えるはずもないし…
「仕事が合わないかなって思ってたの」
「でも、新しい所に行ったら一からだし、同じような人が、いるかもしれないよ。あと少しだけ続けてみたら?」
「うん…もう少しだけ頑張ってみる」
「今日は、家の近くまで送るよ」
バイト先で、同じ大学の陽先輩と知り合った。
仕事はそつなくこなすけど、あまり人と話さない陽先輩。
唯一、同じ大学の共通の話が出来た私とは、よく一緒に帰りながら話をした。
黒縁眼鏡を掛けたその奥の瞳は、とても優しくて…
私は、陽先輩が好きになった。
ある日、1つ年上の女性スタッフに、
「冬月さんと仲が良いみたいね」
と、問い詰められた事があった。
「同じ大学なので、気に掛けてもらってるだけです」
その言葉が気に入らなかったのか、誰もいないところで、意地悪を言われるようになった。
それがしばらく続いて、バイトを辞めるか迷っていた時、
「最近、元気ないね」
帰り道、陽先輩が心配して声を掛けてくれたけど、正直に言えなかった。
「バイト、辞めようかと思ってて」
「何となくだけど…意地悪されてるよね?」
陽先輩の事で…なんて言えるはずもないし…
「仕事が合わないかなって思ってたの」
「でも、新しい所に行ったら一からだし、同じような人が、いるかもしれないよ。あと少しだけ続けてみたら?」
「うん…もう少しだけ頑張ってみる」
「今日は、家の近くまで送るよ」