どちらとの恋を選びますか?【前編】~元彼vs同期の秘めたる愛の行方
 日頃飲まない私だけど、2人の軌跡の話をしていると、懐かしくて盛り上がり、調子に乗って、飲み過ぎてしまった。

 「春風、そろそろ帰ろうか」
 「うん、約束通り、ご馳走するから」
 「いいよ、楽しかったから。春風は帰る準備して、外で待ってて」
 そう言って、夏目君は先にレジに行き、会計を済ませていた。

 帰り道、久々に飲んだせいか、クラクラするけど、夏目君と別れるまで、しっかりしないと…

 「ごめんね、私が誘ったのに…」
 「そんなことより、大丈夫か?足元危ないぞ」
 「大丈夫だよ。これくらい」
 そう言った瞬間、足元がふらついて、夏目君に寄りかかってしまった。

 「ほら…お酒強くないのに無理して」
 「ははっ、久々に楽しかったから…夏目君、先帰ってて。私、そこのベンチで少し休んでから帰る」 
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