どちらとの恋を選びますか?【前編】~元彼vs同期の秘めたる愛の行方
 私がバイト先の男性スタッフと、笑いながら話をした後、1人で休憩室に行くと… 
 「咲羅…」
 その声に振り向くと、後から来た陽先輩に、部屋の隅に追い込まれた。

 「さっき俺の前で楽しそうに話してたね。嫉妬させたくてわざと?」

 低くて突き放すような冷たさの声…

 「そ、そんな事無い!話し掛けられたから…」
 「俺のものだって、言いそうだった。ねぇ、今凄く嫉妬してるんだけど、慰めてよ」
 「えっと…」

 身動き出来ないまま、見つめられて、戸惑いながらも、陽先輩の肩に手をかけ、背伸びしてキスをした。

 「これで…許してくれる?」
 「これだけじゃ足りないよ」

 嫉妬した陽先輩に蕩けるほどのキスをされた、あの時と同じだ。
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