ポケット
高校卒業後、美桃は看護学校へ、颯星は大学に進学した。学生の間は美桃は実習や国家資格への勉強などで大変だったものの、颯星が話を聞いてくれたり、デートに誘ってくれたおかげで多忙な看護学生生活を乗り切ることができた。
美桃が看護師、颯星が会社員として働き始めてからも、お互い多忙な仕事に戸惑いつつも、お互いの存在に救われていた。
「最近、仕事が楽しいって思い始めたんだ!」
美桃がそう話してからである。突然、颯星が美桃に触れなくなってしまった。何故突然距離ができてしまったのか、考えても美桃にはわからない。
数分後、目的地がある駅に電車が停まる。美桃と颯星がデート先として行くことにしたのは、初デートで訪れた水族館である。
「美桃」
緊張したように声をかけられ美桃が顔を挙げると、颯星が手を差し出す。曇っていた美桃の心が驚きで満たされた。
「手、よかったら」
恐る恐る美桃は手を伸ばす。久々に触れた手は、とても温かかった。
美桃が看護師、颯星が会社員として働き始めてからも、お互い多忙な仕事に戸惑いつつも、お互いの存在に救われていた。
「最近、仕事が楽しいって思い始めたんだ!」
美桃がそう話してからである。突然、颯星が美桃に触れなくなってしまった。何故突然距離ができてしまったのか、考えても美桃にはわからない。
数分後、目的地がある駅に電車が停まる。美桃と颯星がデート先として行くことにしたのは、初デートで訪れた水族館である。
「美桃」
緊張したように声をかけられ美桃が顔を挙げると、颯星が手を差し出す。曇っていた美桃の心が驚きで満たされた。
「手、よかったら」
恐る恐る美桃は手を伸ばす。久々に触れた手は、とても温かかった。