10年後、思い出したくなる物語
「この後って何だっけ」
体育倉庫の扉をガラガラと閉めた沢崎くんが私をチラリと見て言った。
「えーっと…備品在庫報告して、委員長から指示なければ今日は終わりなんじゃないかな?」
「よし。何も指示されませんよーに」
沢崎くんはそう言うと「な?」と同意を求めてきたので「そうだね」と返した。
実行委員が開かれるのは今日で5回目。
毎週木曜日。
2年生の実行委員は他に4人いるけれど来たり来なかったりしていて今のところ皆勤賞の私と沢崎くんは必然的に振られる仕事が多い。
沢崎くんは人懐っこくて、周りを自分のペースにしてしまうのが上手い。
世渡り上手なんだろう。
そんなことを考えながら私の目の前を鼻歌交じりに歩く沢崎くんの背中を見つめた。
体育倉庫の扉をガラガラと閉めた沢崎くんが私をチラリと見て言った。
「えーっと…備品在庫報告して、委員長から指示なければ今日は終わりなんじゃないかな?」
「よし。何も指示されませんよーに」
沢崎くんはそう言うと「な?」と同意を求めてきたので「そうだね」と返した。
実行委員が開かれるのは今日で5回目。
毎週木曜日。
2年生の実行委員は他に4人いるけれど来たり来なかったりしていて今のところ皆勤賞の私と沢崎くんは必然的に振られる仕事が多い。
沢崎くんは人懐っこくて、周りを自分のペースにしてしまうのが上手い。
世渡り上手なんだろう。
そんなことを考えながら私の目の前を鼻歌交じりに歩く沢崎くんの背中を見つめた。