君との恋のエトセトラ
夕食はそのまま和室で、皆ですき焼きを囲む。

「ね、航さん。東京って航さんみたいなイケメンがたくさんいるの?」

身を乗り出して航に聞く杏に、凛は呆れ気味に言う。

「もう、杏ったら。その話ばっかり」
「だってお姉ちゃんがこーんなにいい人と結婚するんだもん。私だって夢見ちゃう。あーあ、早く結婚したいな」

航は杏に笑顔を向けた。

「杏ちゃんなら、すぐにいい人見つかるよ。にこにこ明るくて可愛いもんね、杏ちゃん」
「えっ、やだー!ほんとに?だったら私も東京で就職しようかな。憧れるなー、イケメンゴロゴロパラダイス!」
「あはは!杏ちゃん、面白い。イケメンゴロゴロ?」
「そう。ちなみにここは、ジャガイモゴロゴロ辺境地。芋男子しかいないの」
「あはは!」

航は杏の言葉に笑い転げる。
凛はまたもや憮然としながら、ひたすらすき焼きを頬張っていた。
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