君との恋のエトセトラ
「どうしたの?凛。なんだか拗ねてる?」
夕食の後、縁側に並んでお茶を飲んでいると、航が凛の顔を覗き込んだ。
「だって河合さん、杏とばっかり楽しそうにおしゃべりしてて…」
「あれ?ひょっとしてヤキモチ焼いてるの?」
「別にそんなんじゃ…」
「仕方ないでしょ?誰かさんがいつまで経っても名前で呼んでくれないから。そりゃ、杏ちゃんに『航さん』って呼ばれたら嬉しくなっちゃうよ。どうする?知らない人に、俺の奥さんは杏ちゃんだと思われたら…」
「やだ!奥さんは私だもん」
「だったら、俺のことを苗字で呼ぶのはおかしいよねえ?奥さん」
うぐっと声を詰まらせると、凛はおずおずと航を見上げる。
ん?と航は首をかしげて、凛の言葉を待った。
「えっと、その…。わ、わ、わ、私ね」
「ガクッ!何だよ?そのフェイント」
「だって、ハードル高くて…」
仕方ないな、と航は凛を胸に抱き寄せた。
「これで顔が見えないよ。恥ずかしがり屋の凛ちゃん。愛する人の名前を教えて?」
「あ、あ、愛する人?そんなセリフ、恥ずかしくない?」
「ちょっと!そこはスルーしてよ。ほら、凛の好きな人は誰?」
凛は上目遣いに航を見つめる。
「わ、わた…る、さん」
「…なんか音声が途切れましたけど?」
「もう!航さんのいじわる!」
「ええー?!初めて名前呼んでくれたのがそんなセリフ?傷つく…」
ガックリとうなだれる航の顔を、凛は慌てて覗き込んだ。
「ごめんなさい!そんなことない。私、航さんが大好きよ?」
航は急にニヤリとする。
「今の、最高に可愛かったから許す。ご褒美に…」
そう言って航は、凛の唇にチュッとキスをした。
たちまち真っ赤になる凛に「更に可愛いからまたご褒美」と言って、今度はうっとりするほど優しく長く、航は凛に口づけた。
夕食の後、縁側に並んでお茶を飲んでいると、航が凛の顔を覗き込んだ。
「だって河合さん、杏とばっかり楽しそうにおしゃべりしてて…」
「あれ?ひょっとしてヤキモチ焼いてるの?」
「別にそんなんじゃ…」
「仕方ないでしょ?誰かさんがいつまで経っても名前で呼んでくれないから。そりゃ、杏ちゃんに『航さん』って呼ばれたら嬉しくなっちゃうよ。どうする?知らない人に、俺の奥さんは杏ちゃんだと思われたら…」
「やだ!奥さんは私だもん」
「だったら、俺のことを苗字で呼ぶのはおかしいよねえ?奥さん」
うぐっと声を詰まらせると、凛はおずおずと航を見上げる。
ん?と航は首をかしげて、凛の言葉を待った。
「えっと、その…。わ、わ、わ、私ね」
「ガクッ!何だよ?そのフェイント」
「だって、ハードル高くて…」
仕方ないな、と航は凛を胸に抱き寄せた。
「これで顔が見えないよ。恥ずかしがり屋の凛ちゃん。愛する人の名前を教えて?」
「あ、あ、愛する人?そんなセリフ、恥ずかしくない?」
「ちょっと!そこはスルーしてよ。ほら、凛の好きな人は誰?」
凛は上目遣いに航を見つめる。
「わ、わた…る、さん」
「…なんか音声が途切れましたけど?」
「もう!航さんのいじわる!」
「ええー?!初めて名前呼んでくれたのがそんなセリフ?傷つく…」
ガックリとうなだれる航の顔を、凛は慌てて覗き込んだ。
「ごめんなさい!そんなことない。私、航さんが大好きよ?」
航は急にニヤリとする。
「今の、最高に可愛かったから許す。ご褒美に…」
そう言って航は、凛の唇にチュッとキスをした。
たちまち真っ赤になる凛に「更に可愛いからまたご褒美」と言って、今度はうっとりするほど優しく長く、航は凛に口づけた。