君との恋のエトセトラ
「ここだよ。どうぞ入って」
「はい。失礼致します」

玄関に一歩足を踏み入れると、いきなりパッとライトが点き、驚いた凛は思わず航の腕にしがみつく。

「わっ!な、何?」
「人感センサーだよ。感知すると電気が点くんだ」
「そうなんですね?じゃあ私、毎回脅かされるハメに…」
「あはは!すぐに慣れるって」

ビクビクしながら靴を脱ぎ、航に続いてリビングに足を踏み入れた凛は、目の前に広がる光景に息を呑んだ。

「すごい…。外国の映画に出てくるお部屋みたい。わあ!なんて素敵な景色」

広々とした室内の豪華さと窓の外に広がる景色に、凛は感嘆のため息をつく。

「こんな所にお住まいだなんて。やっぱり河合さんは凡人ではないです」
「まだ言ってる…。凡人じゃなければ、何人?」
「えっと、天上人?あ、仙人とか!」
「えー?!それって、白いヒゲのおじいさんってこと?」
「違いますよ。河合さんはイケメンですから、イケメン仙人です」
「それもどうなの?」

もはや航はタジタジになる。
話題を変えようと、早速部屋に案内することにした。
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