君との恋のエトセトラ
「ふう…。なんだかまだ実感が湧かないな」

借りているマンスリーマンションの一室で、凛はぼんやりと宙を見つめる。

「えっと、まずは明日出勤して、次の休みに新しく住む所を探しに行って…」

就職先が決まれば、勤務開始までの間に新居を探すつもりだったのだが、思いもよらぬ翌日からの勤務開始となり予定が狂ってしまった。

(でもありがたいわよね。社会経験も何のスキルもない私が一流企業で働かせてもらえるなんて。これでお母さんと杏の生活も少しは楽になるわ)

クビにならないように、一生懸命頑張ろう!と凛は大きく頷いた。
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