君との恋のエトセトラ
第十二章 急展開
「え?立花さん、河合とMoonlightの打ち合わせに行くの?どういうこと?」
翌日、課長に話をすると、訳が分からないとばかりに首をひねられる。
凛は、SP広告の件で航に意見を求められたこと、それを航がMoonlightの常務に話したこと、そして二人で新作発表会に招かれたことを説明した。
「ええー?!いつの間に?どこで河合と話してたの?あいつ、オフィスにもほどんどいないのに」
「えっと、たまにお見かけする時に…」
視線を逸らしつつ、なんとなく言葉を濁す。
「そうなんだ。あの河合がねえ…。まあ、あいつが成績トップなのは、そんなふうに色んな行動をしてるからなんだろうな」
「はい。そういう訳で、明後日の午後から私も河合さんに同行してMoonlightに伺いたいと。よろしいでしょうか?」
「分かった。その時間は俺がオフィスにいるようにするよ」
「ありがとうございます。よろしくお願い致します」
お辞儀をしてから自分の席に戻ろうと振り返った凛は、目の前にいた木原とぶつかりそうになって後ずさる。
「わっ、木原さん!おはようございます。いつからいらしたんですか?」
「たった今」
「そうなんですね。これから外回りですか?」
「ああ。資料を取ったらすぐに出掛けるよ」
「かしこまりました。お気をつけて」
笑顔で声をかけるが、木原は険しい表情でデスクの上の資料を掴むと、そのままスタスタと凛の前を横切って出ていった。
(え…、木原さん?)
いつもと違う木原の雰囲気に、凛は心がスッと冷たくなるのを感じていた。
翌日、課長に話をすると、訳が分からないとばかりに首をひねられる。
凛は、SP広告の件で航に意見を求められたこと、それを航がMoonlightの常務に話したこと、そして二人で新作発表会に招かれたことを説明した。
「ええー?!いつの間に?どこで河合と話してたの?あいつ、オフィスにもほどんどいないのに」
「えっと、たまにお見かけする時に…」
視線を逸らしつつ、なんとなく言葉を濁す。
「そうなんだ。あの河合がねえ…。まあ、あいつが成績トップなのは、そんなふうに色んな行動をしてるからなんだろうな」
「はい。そういう訳で、明後日の午後から私も河合さんに同行してMoonlightに伺いたいと。よろしいでしょうか?」
「分かった。その時間は俺がオフィスにいるようにするよ」
「ありがとうございます。よろしくお願い致します」
お辞儀をしてから自分の席に戻ろうと振り返った凛は、目の前にいた木原とぶつかりそうになって後ずさる。
「わっ、木原さん!おはようございます。いつからいらしたんですか?」
「たった今」
「そうなんですね。これから外回りですか?」
「ああ。資料を取ったらすぐに出掛けるよ」
「かしこまりました。お気をつけて」
笑顔で声をかけるが、木原は険しい表情でデスクの上の資料を掴むと、そのままスタスタと凛の前を横切って出ていった。
(え…、木原さん?)
いつもと違う木原の雰囲気に、凛は心がスッと冷たくなるのを感じていた。