君との恋のエトセトラ
凛のそばで付きっ切りで看病していた航は、ふと壁の時計を見る。

時刻は深夜の2時。

(あいつ、まだ気づかないのか?)

苛立ちながらもう一度木原に電話をかけてみるが、やはり留守番電話になるばかりだった。

(何やってるんだ!こんな時に)

それに、なぜこんなにも凛がやせ細ってしまったのかも問い正したい。

ぐったりと眠る凛の額に、何度もタオルを冷やしては載せ換える。

(頑張れ。早く熱が下がりますように)

祈るように頭を撫でていると、ぼんやりと凛が目を開けた。

「凛?気がついたか?」
「…河合、さん?」
「ああ。大丈夫か?苦しくない?」
「ここ、おうち?」
「そうだ、俺のマンションだよ。前に凛が使ってた部屋だ」
「そう。帰って来られたんだ。良かった…」

凛は弱々しく微笑むと、また目を閉じて眠りに落ちていった。
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