きらめきクライマックス!
「しゅんちゃーん」
「不在です!」
「居留守じゃん。……ね、攫ってって、いい?」
悔しいけど聞き心地の良い声がわたしの鼓膜を揺らしてから、あっという間に茉莉から引き剥がされてしまった。離れてしまって、彼女に目で助けを求めたけど、それを汲み取った上でニコニコと手をひらり振られてしまった。
だったら仕方ない。わたしを“しゅんちゃん”と呼ぶこの人に、目で訴えるしかない。離してください、茉莉とくっつかせてください、二度と話しかけないでください──。