きらめきクライマックス!
「何もしてねぇよ。お前と違って俺は駿花を泣かせたりしない」
「そういうことじゃねえよ。あの女、なんで今日ここにきた。なんでお前に気持ちが向いてんだよ。なんでいつも、お前が、」
「……は、衣月、何の話をしてる?」
何の話だ。俺が"何をした"と聞いて同じように聞き返したのは、おそらく意味がまるで違う。
俺は駿花の話をしている。こいつの真意は、駿花の話ではない。
不機嫌で嫌なオーラが、俺らの周りにまとわりついて、空気が張り詰める。
「同じ顔で、いつも俺が評価されるのは外見。お前はいつも外見も内面も、全て。あの女も俺の顔しか見ていなかったくせに、なんでお前は、」
「それは衣月自身が相手と向き合おうとしないからだろ、真正面から」
なんだよそれ。こいつはそんなことで駿花を傷つけたのか、泣かせたのか。ぶん殴ってやりてえけどそれが駿花の本意とは思えないから耐えた。
「衣月、お前は駿花と関わんな」