きらめきクライマックス!
だけど朝陽が同じように思ってくれている保証はないし、いまだに朝陽と衣月くんを見抜けないようなわたしに気持ちを口にする資格はない。
……あの写真、今も脳裏にこびりつくのは右のきらきらな男の子。
衣月くんによれば右は朝陽ではなく衣月くんで、小さい頃の写真とはいえ、また衣月くんに惹かれてしまっているんだ。
衣月くんなんか、これっぽっちも頭になかったのに、好きなのは朝陽だと思っていたのに、あの写真が脳内にこびりついているせいでまた頭の中に衣月くんが再登場してきてしまった。消えちゃって全然いいのに、またやってきてしまった。
そんなこんなで考えていれば、カーテンから陽の光が差し込んできてあっという間に朝を迎えてしまっていた。
考えすぎていたのもあるけど、朝陽からおやすみって言われてないんだから寝れるわけない。
毎朝のモーニングコールだってないんだから、起きられるわけもない。
何があろうとも必ず朝7時に朝陽の声が聞けたあの時間。当たり前になっていて、家族の誰よりも早く『おはよう』の挨拶を交わすあの時間がないことが耐えられなかった。
もう朝陽のいない世界、考えられなくて明日からもこれが続くって考えたらぎゅっと心臓が痛む。全部わたしが悪いのに。