きらめきクライマックス!
「衣月くん、わたし、貴方のことを傷つけてしまってた。本当にごめんなさい」
「もういい、終わったことだし。……俺、気づいた」
このタイミングで、衣月くんの伏せられた目が上を向いた。わたしに目線を寄越して、とらわれ、離されない。バチッと目が合い続ける。
朝陽と違ってきらきらしていないし温かさもない真っ黒な瞳だけど、心なしか普段より冷たさがない気がした。真正面から衣月くんを見たこと、今まであったかな、きっとない。
「今日もあんたが倒れて、迷わず誰より早くあんたんとこに走ってった朝陽を見て、あぁ、だからか、って」
「朝陽、が……?」
「そう。いま俺がここにいるのは、朝陽にめちゃくちゃ怒られたから。『衣月のせいでこうなったんだから話してこい』って。ここまで運んできたのは、朝陽」