きらめきクライマックス!
あの時人生最高潮だと思ったのは違う。きっと今。わたしの最高潮は今。絶対に今だ、朝陽!
5メートルくらい先のきみへ、駆け出した。わたしの声を聞いて、振り向いた朝陽の顔を見たら嬉しくなって、泣きたくなった。
だからか、もうすぐで辿り着くところで地面と神様がいたずらした。転がった小石につまずいて、勢いそのまま転けてしまいそうになった。
さっきまで横になっていた身体は元気になったけど、平衡感覚をまだ思い出し切れていなくてバランスを崩して膝がついてしまうことを覚悟したのに、目の前の大好きな人がそうはさせなかった。
体育の時間の温もりと同じ。よろけたわたしをしっかり抱きとめた朝陽が温かくて、優しくて安心して、また泣きそうになった。
「……しゅんちゃん、危なっかしすぎ」