きらめきクライマックス!
助けてヒーロー!









あれから1週間が経っても相変わらずわたしは有名人で、減ったとはいえわたしへ向けられる視線は好奇と刺々しさが含まれ続けている。



今のところ、一番注目を浴びたのは授業をサボった後教室に戻ったその瞬間。隣のクラスのくせに「送り届ける」なんていう謎のありがた迷惑のせいでしっかり朝陽と一緒に教室に帰還してしまって教室中の注目がわたしと朝陽に集まった。



それに満足したかのようにわたしに手をひらひら振って自分のクラスに戻っていったのだ。完全アウェーの教室にわたしをひとり取り残して。



悪魔だ、鬼だ、名字を藤から鬼にしたほうがいい。……まぁ、サボった授業の先生にフォローを入れておいてくれたおかげでわたしが咎められることはなかったのは、助かったけど。いやサボらせたのあいつだし当然だ!




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