きらめきクライマックス!



アウェーオブアウェーな高校生活をスタートさせてしまったわたしに小中一緒の茉莉がいてくれたことは助かったけど、彼女も「駿花がイケメンに言い寄られてるなんて中学時代のうちらに言ったら200%爆笑する」と面白がっているので敵は身近にいるしわたしはやっぱりモブ子Dだ、と実感している。




それでもまぁ、なんだかんだ上手くやれている、のかな。



あれから授業をサボることはないし、たまに予告なく朝陽が教室にやってきて空間をざわつかせることはあるけど、今のところ女の子たちに嫌なことを言われるとか少女漫画さながらの呼び出しなどはなく普通に生きていられている。



なんとなく、これは朝陽の人望なのかな、とか思う。わたしが先生に咎められなかったように入学数週間にして彼への周囲の信頼度は高いし、隣のクラスの学級委員は朝陽なんだって。



そんな人にわたしが敵うはずもなく手のひらの上で転がされ振り回されるのもしょうがない、と妙に納得すらしているところだ。やっぱなんてやつ、藤朝陽。




< 33 / 178 >

この作品をシェア

pagetop