きらめきクライマックス!
何その言い分、あまりにも勝手だ。それにそれをわかっているくせに、わたしにキスをして、あろうことかそのキスはわたしの初めてだったのに。
それでも、絶対無理とか絶対嫌とか、全く否定できなかった。怒ることもできない。それどころか、今でもこの手を離すことができない。
「こっち」と手を繋いだまま、朝陽が足を動かすからわたしも同じように動かす。さっきまで朝陽が働いていたカフェのちょっとした庭みたいなところまで手を引かれた。
何本か木が立っているその場所はちょうど死角のようになっていて、外の様子はよく見えない。多分外から見ても同じだ。
そしてそのまま、朝陽と向き合わされて、改めて彼の顔が視界に飛び込んでくる。さっきまでは朝陽が屈んでいたから目線が同じだったけど、また今はいつも通り見上げる位置だ。
相変わらず余裕そうで涼しげ、それでいて嬉しそうに表情を緩めてわたしに甘い眼差しを向けている。
……全然慣れそうにない。この表情だけで、勝手にどきんと胸が鳴る。