きらめきクライマックス!




広げられていた彼の腕もわたしの背中に回される。わたしの体はすっぽりおさまって、むしろ朝陽の腕が余ってるくらいだった。




「ね、しゅんちゃん」




わたしの肩のあたりに顔を寄せていた朝陽の頭が動いて、吐息がかかって髪が首筋に当たってくすぐったくなった。ちょっとだけ掠れた声で、彼は続けた。








「しゅんちゃんが困ってたら、いつでも助けに行くから」


「だからたまにはこっちも見てね、駿花」




どんな顔で言っているのか、見えないけれど。

でもきっといつもみたいに優しさと温もり、甘さを含んだ癖になりそうな表情だ。



ね、朝陽、多分わたしもう、とっくにね。

……もうとっくに、朝陽しか見えていないと言ったら彼はどれくらい、顔を綻ばせるかな。




だから明日からも、手繋いで帰ろうね。






⸜❤︎⸝



























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