きらめきクライマックス!




「俺のファーストキスは、誰でしょう」




わたしをまっすぐ見つめたまま、いつかしたクイズのように投げかけてきた。



あの時なら絶対に「知らない」と答えていたし、今だって、そんなの知らないよ、と答えたくなったのに彼のダークブラウンはそれをさせてくれなかった。



だって、わたしの瞳に映る彼から、伝わってきてしまうから。知らないわけないって、彼の優しさに溢れた双眸、微笑まれる口角が、言葉にするよりはやく答えを示していたから。





< 93 / 178 >

この作品をシェア

pagetop