続・小さな恋のメロディ~貴方が好きです~

未来への扉

ー翌日


朝起きると、鳴海は居なかった。

私は哲平に電話をする。


「もしもし」

「哲平?今から行ってもいいかな?」

「あぁ。俺も話したかったから」

「じゃあ、今から行くね」


電話を切り私は封筒に哲平のお金を入れて、鞄の中にそれを入れると、哲平の家に向かった。

哲平の家に向かう足取りは、軽くない。


鳴海が言った、

”好きじゃない”

あの言葉だけが、重い気持ちにさせる…。


こんな時は、空が青い事とか、知らない家の庭何咲く花が綺麗だとか、普段気付かない事に気付くと思った…。


哲平の家に着くと、哲平の従業員の人が私に気付いて、話しかけて来た。


「おはようございます」

「おはようございます」

「社長、呼んで来ますね」


従業員に呼ばれ、哲平が家から出て来る。


「上がれよ?」

「うん」


初めて行った時の様にリビングに通されると、星野さんがお茶を出して、出て行った。


「昨日はごめんな…」

「ううん…。私こそごめん」

「綾香は悪くないだろ?」

「……。あっ、これ」


私は昨日、哲平が置いて行ったお金を哲平に渡した。


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