続・小さな恋のメロディ~貴方が好きです~
哲平は一つ曲を入れると、私にリモコンを渡した。


「歌えよ?」

「うん…。一曲だけでいい?」

「あぁ」


私は大塚愛の曲…
プラネタリウムを入れると、哲平の歌声を聞いた。


「ほら」


マイクを渡され、私は初めてプラネタリウムを歌う……。


ずっと聴けなかったこの曲…。


哲平の前で歌えるようになったよ?


もう大丈夫だよ。


だって今、こんなにも鳴海が愛しくて、
会いたいんだ…。



後一つ、あの場所に行ったら、鳴海の待つ家に帰るからね。




ー翌日


カラオケのソファーで眠った私と哲平は、朝早くにカラオケ屋を出て、最後の場所に向かった。


私が記憶を無くしてしまい、哲平と引き離されてしまったあの病院へ…。


病院の中庭に哲平と肩を並べて座る。


「あの時は…ごめんね」

「仕方ないよ…」

「…あの時、この病院に来て哲平と離れたのは、私の意志じゃなかった…。だから、今度は自分の意志で、哲平との事をちゃんとしたかったの」

「うん…」


「哲平とこの街に来て、色んな事に気付いたんだ。今の私にとって…誰が一番大切なのかも…」

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