続・小さな恋のメロディ~貴方が好きです~
「…大丈夫か?」



鳴海が心配そうに、私の顔を覗き込む…。


「…いつもの…夢だから…」

「一回、病院に行ってみるか?」

「……。ただの夢だから…。大丈夫…」


こんな時、鳴海は優しく包んでくれる。

病院に行ってみるのも、いいのかもしれない。


けど、
あの現実を全て医者に話すの?

本当は思い出すのも嫌。
誰かに話すくらいなら、思い出さずに生活していた頃に戻る迄、我慢する方がいい。


ただの夢なんだから…。


あれから、三ケ月。
毎日のようにお義母さんは家に来る。


「今日はこれを綾香さんに差し上げようと思って」



そう言って、基礎体温計と体温を記入する手帳を渡された。


「使い方は説明書に書いてあるわ」

「…ありがとうございます…」

「それを付けてれば、妊娠してたらすぐに判るから」

「……」


お義母さんは、上機嫌で帰って行った。

私は自分の部屋に戻ると、それを床に投げるように置く。


ウンザリしていた。


こんな物要らない……。

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