続・小さな恋のメロディ~貴方が好きです~
シャワーを浴びて部屋に戻ると、鳴海は珍しくイビキをかきながら眠っていた。
私は布団に入り、寝ている鳴海の頭をソッと撫でる。

隣に居るのに寂しいよ…。


鳴海は何で何も言わないの?


ずっと心を開かなかった私に、鳴海もずっとこんな気持ちでいたの?

色々考えている内に朝が来て、鳴海の目覚ましが鳴る。

鳴海は機嫌が悪そうに起き上がると、普段吸わないタバコを吸い始めた。


「おはよ。煙草、吸うんだ?」

「たまにな。煙かった?消すよ」

「いいの」


私はいつもの優しい鳴海に、少しホッとした。


「朝早くに起こして悪かったな…」


時計の針は5時を指していて、鳴海はそう言って、私の頭を撫でる。


昨日の夜が嘘のように、二人の間に優しい時間が流れた。


「じゃあ、そろそろ用意して行くから…。綾香は寝てな?」

「…ん」


鳴海は用意をして、会社に向かった。

今日帰って来る時間を聞くの、忘れてた…。

でも昨日は遅かったし、今日は早く帰って来るよね?

安堵感に満たされ、夕べは一睡も出来なかったのもあって、そのまま眠ってしまった…。


昼前に目を覚ますと、料理本と冷蔵庫の中をにらめっこをし、食材を買いに行く。

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