続・小さな恋のメロディ~貴方が好きです~
「…?」

「鳴海さん、遅くなりそうだし先に食べて?」

「…奥様は?」

「私は待ってるから」

「そうですか…」


高橋は、肉じゃがを食べると自分の部屋に戻って行った。


今朝は普通に戻ったと思ったのに……。


静まり返った家が、又私を不安にさせる。

今日も飲んでるの?

私はテレビのリモコンを手に取り、お笑いチャンネルに変えた。


楽しく待とう…。


でも、何でだろう?
誰を見ても笑えない。
つまらない…。

そんな事をしている間に、又1時を回っていた。

ーガチャ


私は玄関が開く音にすぐに反応し、玄関へと走った。


「お帰りなさい」


明るく迎えなきゃ…。
明るく…。


「又、起きて待ってたのか?」


鳴海はアルコールの臭いをプンプンさせながら言った。


「……」

「シャワーを浴びたら寝るよ」

「…ご飯は?」

「食べて来たから」

「そう」


それから毎日、鳴海はアルコールの臭いをプンプンさせながら、遅い帰宅を繰り返した。

私が作る料理は、一度も口にされる事は無い。

鳴海との会話も、減る一方だ……。

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