続・小さな恋のメロディ~貴方が好きです~
鳴海が
”部屋を別々にしよう”
そう言ったのも、きっと鳴海が不規則な生活だからじゃない。
本当は違うんでしょ?
だって、結婚して半年経っても私達は何もない……。
それは、私が流産した事への気遣い?
私の気持ちが、まだ哲平にあるって事に気付いてる?
哲平との駆け落ちも、流産も、哲平への寄付も、
鳴海は全てを受け入れた。
私は鳴海に何をした?
形だけの、気持ちの悪い結婚……。
鳴海を好きにならなきゃ…。
鳴海がもっと嫌な奴だったら良かったのに…。
―コンコン
鳴海の部屋をノックする。
「入っていい?」
「いいよ」
私は少しだけ震える手で、ドアを開けて部屋に入る。
「どうした?」
「…一緒に寝ていい?」
「無理しなくていいよ…。俺は綾香の気持ちが落ち着くまで…?!」
私は何故だか分からない…。
何故だか分からないけど、鳴海に抱き着いた。
鳴海に対する…
同情……?
「今日は…一緒に寝よ?」
「…あぁ
鳴海に腕枕をして貰い、私は眠れなかった…。
頭の中に浮かぶのは
哲平の腕枕……。