続・小さな恋のメロディ~貴方が好きです~
私はいつの間にか眠ってしまい、高橋さんの声で目が覚める。


「奥様、ご飯です」

「うん…」


食卓に行くと、鳴海の姿はまだ無い。

今迄休みの日に鳴海が一人で出掛ける事なんて、なかったのに…。


高橋がため息をついて言った。


「旦那様…。最近おかしいですね」

「……」

「一度、旦那様ときちんとお話された方がいいと思いますけど…」

「…そうね」


私のフワフワした心地いい感覚も、吹き飛んでしまう。

高橋さんとの食事は、重い空気に包まれた…。


高橋はいつもの様に先に休み、私は鳴海の帰りを待つ。


ーガチャ


いつもよりは早く、鳴海が帰って来た。


「お帰りなさい…。又、飲んでたの…?」


鳴海が少しふらつき、私は支える。


「悪い悪い。俺、シャワー浴びるよ。ご飯もいらないから」

「……!?」


上機嫌な鳴海から、香水の匂いがした。



バチが当たった…。


哲平と久し振りに会って、浮かれたりしてたから…。


バチが当たったんだ……。

フワフワ、ドキドキ、なんてしてる場合じゃなかった…。

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