続・小さな恋のメロディ~貴方が好きです~
朝起きると鳴海は居ない…。

私と鳴海が上手く行っていない事を、当然知っている高橋さんが言った。


「美代子さんに私から話してみましょうか…?」

「…いいの」

「でも、このままでは…」


このままではダメになる?
分かってる。
けど、お義母さんに話したって何も変わらない…。


「私…暫くゆっくりしてもいい?」

「それは勿論…。家事は私の仕事ですから」

「……。私、部屋に戻るわ」


私は部屋に戻り、ボンヤリとする。
何もする気にならない…。

その時、携帯が鳴った。


着信は哲平からで…。

私は戸惑う。
出てしまったら、どうなるんだろう?


開けてはいけない箱を開けてしまって、おじいさんになってしまった浦島太郎の様に、取返しのつかない事になったら…。

弱りきった私の心は、それでも開けてしまうんだ…。

心の拠り所を探して…。
人はそんなに強くない……。


「はい」

「綾香?出てくれて良かったよ。東城さんは?」

「仕事だよ。何かあったの?」

「いや…。今度、会えない?」

「……」

「無理だよな!いいよ、忘れてくれ。今言った事…」

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