続・小さな恋のメロディ~貴方が好きです~
哲平との事がバレないかドキドキしながら、高橋さんと夕食作りに取り掛かる。


「大分手際が良くなりましたね」

「本当?」

「えぇ。後は旦那様との事が落ち着けば…」

「……」

「大丈夫ですよ。今日は旦那様早く帰ってきますからね!」


いつもより豪華な食卓は、花が飾られていてまるで何かのパーティーみたい。

でも、鳴海は帰りが遅いどころか、帰って来なかった……。

事故にあったのではないかと、高橋が片っ端から病院に電話をする。





そして15分後、鳴海が○○病院に運ばれていた事が分かった。



「奥様、○○病院に急ぎましょう!」

「…交通事故か何か?」


私には、それしか思いつかない。



「急ぎますよっ!」


でも高橋は理由を話さないで、運転手に車を出して貰うのと○○病院へと向かった。

車の中の私と高橋さんは無口で、私と鳴海が事故に遭ったのか、危険な状態なのかさえ分からない…。


「危ない…の?」

「詳しい事は病院に着いてからじゃないと」


私はただ茫然としていた。
朝は元気だった鳴海…。

もうウザイなんて思わないから、命だけは取らないで下さい……。

< 56 / 128 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop