続・小さな恋のメロディ~貴方が好きです~
「ならいいけど…」

「ありがとう」

「好きな女、心配するのは当たり前だろ?」


ーズキン


何でだろう?胸が痛い…。
哲平の言葉が少し重く感じるんだ…。


「そろそろ、夕飯だから…」


私は咄嗟に嘘を付いた。


「あぁ。又電話するな!」


電話を切ると、悲しくもなった。
切なくて悲しい…。

でも、恋をしている切なさとかじゃないって事は、心が知ってる……。


私は夕飯作りをしているママの所に行って、手伝った。

何かをせずにはいられない。
不思議な気持ちだった…。

それから一週間、毎日鳴海はうちに通った。

”近く迄来たから”

とか

”美味しそうなケーキを見付けたから”

とか、適当な理由を付けては顔を出した。

そんな鳴海を見ていると、あの苦しい言い訳さえ、本当に思えて来る。


「そろそろ帰るよ」


鳴海が来るだろう3時間前に、荷物を纏めてママに言った。


「鳴海くんと一緒に帰ればいいのに」

「ううん。ご飯作って待ってたいから」

「そう…。しっかりやって、幸せになるのよ」

「…うん」


この時のママは少し変だった。
でも、私は余り気にしてなかったんだ……。

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