続・小さな恋のメロディ~貴方が好きです~
私は、これでこの女と最後になるだろうと思い、ずっと聞きたかった事を聞く事にした。


「前から聞きたかったんだけど、貴女は東城の何がいいの?」


女は少し笑って言った。


「お金よ。それ以外に何があるの?」

「…お金?」

「東城と一緒にいれば、働かなくても、好きな事して暮らせるもの」

「それだけ…?」

「アンタには解らないかもね。ずっとお嬢さんのアンタには!」


女は私の事をキツク睨んだ。

その時、哲平から着信があり、私の鞄の中でブルブル鳴った。


「…まだ、お金を用意してないの。ATMに行って来るわ」

「早くしてよね!」


女は舌打ちをして言った。


「えぇ。お金を下ろしたらすぐに戻るわ」


私はプランタンを出て、女から見えない所まで行くと、哲平に電話をした。


「もしもし」

「哲平?今出たから」

「うん。どの辺に座ってる?」


私は席の場所と女の服装を伝えると、電話を切り近くのコンビニで哲平が来るのを待った。

少し時間が経つと、笑顔で哲平が入って来て、二人一緒にコンビニを出る。


「もう大丈夫だよ」

「ありがとう…」

「あの女の事だけど…」

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